Classiques japonais avec furigana
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ちていせんしゃのかいじん
地底戦車の怪人
海野 十三
Lisez 地底戦車の怪人 (ちていせんしゃのかいじん) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 55 000 caractères · 111 écrans
君に、これがとれるものなら、もっと倍くらいの力を出したまえ」
「な、なにを。うーん」
パイ軍曹は、うんとがんばって、死にものぐるいの力を出して、機銃を前にひっぱったが、機銃はあいかわらず、巌のようにびくともしない。軍曹の額からは、ぼたぼたと、大粒の油あせが、たれる。
「力自慢で、わしが負けるなんて、そ、そんなはずはないのだが……」
幽霊は、わざとらしい咳払いをして、
「戦車の中には、食料品が不足だというのに、無駄に、力を出していいのかね」
「えっ」
この戦車の中には、食料品の貯えがないことは、はじめからしっていた軍曹だった。だから、黄いろい幽霊のことばは、パイ軍曹の腹へ、大砲のごとく、こたえた。彼はとたんに機銃から、ぱっと手をはなした。
「それで、もともとだ」
と、黄いろい幽霊は、いった。
パイ軍曹は、なんだか急に、眼の前がくらくなったように感じた。それは、空腹のところへあまり力を出しすぎたためだ。
「君でなくとも、だれがやってみても、この機銃を人力で取りはずすことはできないよ。このとおり、大きな金具で、はさまれているのだからなあ。ほッほッほッ」
黄いろい幽霊は、おかしさにたえられないという風に、大笑いをしたが、軍曹が、うしろをふりかえってみると、機銃のお尻のところが、掩蓋固定の締め金具の間に、うまく挟まれていたの