Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

こうふ

坑夫

夏目 漱石

Lisez 坑夫 (こうふ) de Natsume Sōseki (夏目 漱石) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 141 690 caractères · 283 écrans

Aozora Bunko

いくら面白く運転する器械でも、明日の自分に用のない所は見る気にならなかった。器械を見ないとするとこれで、まあ坑内の模様を一応見物した訳になる。そこで案内の初さんが帰るんだと云う通知を与えてくれた。腰きり水に漬かるのは、いかな初さんも一度でたくさんだと見えて、帰りには比較的濡れないで済む路を通ってくれた。それでも十間ほどは腫ら脛まで水が押し寄せた。この十間を通るときに、様子を知らない自分はまた例の所へ来たなと感づいて、往きに臍の近所が氷りつきそうであった事を思い出しつつ、今か今かと冷たい足を運んで行ったが、の嘴と善い方へばかり、食い違って、行けば行くほど、水が浅くなる。足が軽くなる。ついにはまた乾いた路へ出てしまった。初さんに、

「もう済んだでしょうか」

と聞いて見ると、初さんはただ笑っていた。その時は自分も愉快だったが、しばらくすると、例の梯子の下へ出た。水は胸までくらい我慢するがこの梯子には、――せめて帰り路だけでも好いから、遁れたかったが、やっぱりちょうどその下へ出て来た。自分は蜀の桟道と云う事を人から聞いて覚えていた。この梯子は、桟道を逆に釣るして、未練なく傾斜の角度を抜きにしたものである。