Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
つぼたじょうじのあじ
坪田譲治の味
尾崎 士郎
Lisez 坪田譲治の味 (つぼたじょうじのあじ) de 尾崎 士郎 (おざきしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 5 124 caractères · 11 écrans
申訳ない、――というんだが、実に必死の表情をしているんだ、君はあの女が嫌いなのかいというと、そうじゃない、女の情を解すれば解するほど僕は切なくなってくるんだ。もうテコでも動かぬというかんじなんだから、僕はまた女のところへ引返して、あのひとは決して君が嫌いじゃなくて、むしろ好きだからいっしょに寝ることができないんだ、そんなことをくどくどならべてみたが、どうも要領を得ないんだよ、そこで、また坪田のところへやっていって、もうそろそろ朝になるんだから寝るだけでもいっしょに寝てやれといって、なだめたり、すかしたりしたがどうしても駄目なんだ、とうとう僕等まで坪田のおかげで、朝まで一睡もできなかったよ、云々」
この話を私が、仲間の会合で尾鰭をつけてぶちまけたので、ひとしきり噂の種になったが、それから数日経って坪田君から、ほかの言葉はなく、次のような詩を書いた葉書が一枚私のところへ届いた。
風流の道を解せずと
満座われを笑ふといへども
思ひを寄す郷村の道
幼年この道に花
青春この道に鳥
中年風雪の裡
白髪はたして如何
思ひを寄す郷村の道
私は繰返して読みながら、どのような場合にも感情の濁りをゆるさぬ坪田君の厳正にして、ゆとりのふかい生活態度に頭の下る思いがした。