Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

やこうちゅう

夜光虫

織田 作之助

Lisez 夜光虫 (やこうちゅう) de 織田 作之助 (おださくのすけ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 66 871 caractères · 134 écrans

Aozora Bunko

小沢、かけつけて来て、四つ辻を曲り、標札を見ている。

門燈のあかりに「横井喜久造」という標札の字が浮び出ている。

小沢、立ち停り、玄関の戸に手を掛ける。

┌────────┐

│ 針助の家の中 |

└────────┘

小沢はいって来る。

針助はぎょっとする。

針助「誰や、お前は……?」

小沢「豹でも龍でも亀でもない」

と、気ざっぽい科白だが、中之島公園で演説した気持の延長で、言う。

針助「な、なにしに来た?」

小沢、ふと部屋の隅に掛った女の着物を目ざとく見つける。

小沢「着物を取り戻しに来た」

針助「着物……?」

小沢「そうだ。そこに掛っているその着物だ。昨夜、ここから裸のまま飛び出した娘の着物だ。その娘は、着物がないために、宿屋の着物を盗もうとして、警察へつき出された。その娘を救うために、証拠にその着物がいるんだ」

針助「そんなこと、おれは知らん」

小沢「白っぱくれるのはいい加減にしろ、唖の娘に今日刺青をしたのは誰だ。この子供らを何のために裸にしているのだ。昨夜の娘は何のために裸のままここを逃げ出したのだ」

針助「うーむ」

と、うなっていたが、いきなり畳の上の針を手に取って、次から次へ小沢めがけて投げつける。