Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

やこうちゅう

夜光虫

織田 作之助

Lisez 夜光虫 (やこうちゅう) de 織田 作之助 (おださくのすけ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 66 871 caractères · 134 écrans

Aozora Bunko

それにはまず、悪の華をなくしてしまう必要がある。しかし、僕は何もいきなり刈り取ってしまおうとは思わない。それよりも、むしろ君たち悪の華が向日葵の花のようになることを、望んでいるのだ。悪の華は夜光虫の光に憧れる。が、向日葵は太陽の光線に向って伸びて行くのだ。夜光虫の光と太陽の光と、君たちはどちらを選べばいいのか。……むろん、太陽の光だ。夜光虫の光に憧れた君たちこそ、一層太陽の光に憧れなければならぬ筈だ。いや、君たちは内心ひそかに太陽の光に憧れている筈だ。……と、僕は思う、それとも君たちはあくまで夜光虫の……」

「判った」

豹吉はいきなり小沢の言葉をさえぎった。

「――判ったよ。自首しよう」

「えっ……」

「もう面倒くさくなった。自首すればいいんだろう。自首するよ。自首する勇気もないのかと思われたくないからな」

豹吉はぺっと唾を吐くと、

「――どうせ、雪子の救い出しに失敗して、ぶち込まれるにきまっているのだ」

と、ひそかに呟いた。

豹吉が単身このS署へ雪子を救い出しに来たのは、はっきりと救い出せるという確信があって来たというよりも、むしろ雪子が留置されている場所へ少しでも近づきたいという気持でやって来たのだった。