Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
やこうちゅう
夜光虫
織田 作之助
Lisez 夜光虫 (やこうちゅう) de 織田 作之助 (おださくのすけ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 66 871 caractères · 134 écrans
小沢ははっと眼をそらした。同時に、娘も急に身をすくめて、しゃがもうとした。
が、再び視線があった時、もう娘は、
「助けて下さい!」
とすがりついて来た。
昭和二十一年五月一日の、夜更けの出来事である。
小沢はまるで自分の眼を疑った。
いかに深夜とはいえ、敗戦の大阪とはいえ、一糸もまとわぬ若い娘の裸の体が、いきなり自分の眼の前に飛び出して来るなんて、戦争の影響で相当太くなっているはずの神経にとっても、これは余りに異様すぎる感覚だった。
しかも、まるでこの異様さをもっと効果的にするためと云わんばかしに、わざとのような土砂降りの雨だった。
溺死人、海水浴、入浴、海女……そしてもっと好色的な意味で、裸体というものは一体に「濡れる」という感覚を聯想させるものだが、たしかにこの際の雨は、その娘の一糸もまとわぬ姿を、一層なまなましく……というより痛々しく見せるのに効果があった。
そこは四ツ辻だったが、角の家に一軒門燈がついていて、その灯りが雨を透して、かすかに流れていたから、娘の顔はほのかに見えた。
あどけない可愛い顔立ちは、十六、七の少女のようだった。しかし、むっちり肉のついた肩や、盛り上った胸のふくらみや、そこからなだらかに下へ流れて、一たん窪み、やがて円くくねくねと腰の方へ廻って行く悩ましい曲線は、彼女がもう成熟