Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
やこうちゅう
夜光虫
織田 作之助
Lisez 夜光虫 (やこうちゅう) de 織田 作之助 (おださくのすけ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 66 871 caractères · 134 écrans
たすけようと思えば、いつでも、たすけられる」
中之島へ行こうと、豹吉は肚をきめた。
「亀公、じゃ、行って来るぜ」
と、豹吉はかけ出そうとした。
「兄貴、待ってくれ」
「なんだ」
「兄貴一人で行くのンか」
「当りきや。心配するな」
そう言ったかと思うと、豹吉はぱっと駈けだして行った。
ノッポの一徳――豹吉の大股では、梅田新道より中之島公園まで、五分もかからなかった。
「豹吉のやつ、臆れて、よう来ないじゃないか」
という気持を、一分長く相手に抱かせることは、十年自分の寿命を縮めるのと同じくらい、豹吉にとっては辛かったのだ。
それほど、自尊心が強かったのだ。いや、自尊心以外に、何がこの男に残っているだろうか。
だから、中之島公園の暗がりの中を一息に、図書館の前まで駈けつけた時、自分の到着を待っていたのは千日前の喫茶店の前で、自分を掏ろうとしたあの間抜けの掏摸一人ではなく、十数名に及ぶ隼団の団員だと判ると、豹吉は思わずにやりとしたくらい、ゾクゾグとうれしかった。
いわば、向う見ずだといってもいい。
「豹吉、よう来た。用はきかなくても、判ってるやろ」
「うん」
とうなずいた途端、豹吉はぐるりと取り巻かれてしまった。