Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

よあけまえ

夜明け前

島崎 藤村

Lisez 夜明け前 (よあけまえ) de 島崎 藤村 (しまざきとうそん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 205 629 caractères · 408 écrans

Aozora Bunko

この子にも、本でも教えてやっていただきたい。」

禰宜はこの調子だ。さらに言葉をついで、

「福島からここまでは五里と申しておりますが、正味四里半しかありません。青山さんは福島へはよく御出張でしょう。あの行人橋から御嶽山道について常磐の渡しまでお歩きになれば、今度お越しになったと同じ道に落ち合います。この次ぎはぜひ、福島の方からお回りください。」

「えゝ。王滝は気に入りました。こんな仙郷が木曾にあるかと思うようです。またおりを見てお邪魔にあがりますよ。わたしもこれでいそがしいからだですし、御承知の世の中ですから、この次ぎやって来られるのはいつのことですか。まあ、王滝川の音をよく聞いて行くんですね。」

半蔵はそばにいる勝重に墨を磨らせた。禰宜から求めらるるままに、自作の歌の一つを短冊に書きつけた。

梅の花匂はざりせば降る雨にぬるる旅路は行きがてましを半蔵

そろそろ半蔵には馬籠の家の方のことが気にかかって来た。一月からして陽気の遅れた王滝とも違い、彼が御嶽の話を持って父吉左衛門をよろこばしうる日は、あの木曾路の西の端はもはや若葉の世界であろうかと思いやった。将軍上洛中の京都へと飛び込んで行った友人香蔵からの便りは、どんな報告をもたらして、そこに自分を待つだろうかとも思いやった。