Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ゆめどのさつじんじけん

夢殿殺人事件

小栗 虫太郎

Lisez 夢殿殺人事件 (ゆめどのさつじんじけん) de 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 27 755 caractères · 55 écrans

Aozora Bunko

その中には、犯行にとどめられている様々異様な特徴が、一々符合し具体化されていて、それが幾つとなく、数え上げられて行くのだった。

「成程、素晴らしい犯人の制作です。これでは、画中から孔雀が脱け出して階段を下り、そうして鋭い爪で推摩居士を掻き※(「てへん+毟」、第4水準2-78-12)ったばかりではなく、更に、四本の手を伸ばした背上の菩薩が、浄善の首を絞めた――と云うより外にないでしょう」と一端法水は、夢見るような調子で呟いたけれども、それからすぐ、冷然と盤得尼に微笑み掛けた。「所が、庵主、この童話劇の結論は、結局菩薩の殺人と云う仮定に行き着いてしまうでしょう。然し、考えれば考える程、却って僕は、その逆説的な解釈の方に、惹かれて行ってならないのですよ」

「承わりましょう――一体何を仰言りたいのです」

盤得尼は屹然と額を上げた。

「要するに、接神妄想なんですよ。これは、ボーマンの『宗教犯罪の心的伝染』と云う著述の中にある事実ですが、十六世紀の始めチューリッヒの羅馬加特力教会に、所謂奇蹟が現われたのです。ある八月の夕方、会堂の聖像が忽然と消え失せてしまって、その代り、創痕から何まで聖像と寸分も異ならない肉身の耶蘇が、十字架の下に神々しい屍体を横たえているのです。