Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

だいうちゅうえんせいたい

大宇宙遠征隊

海野 十三

Lisez 大宇宙遠征隊 (だいうちゅうえんせいたい) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 53 967 caractères · 109 écrans

Aozora Bunko

昼と夜としかないのが月の世界であった。暁だの夕暮だのぼんやりと明るいときはない。

だから月の世界は、あれはてたように見える。やわらかさがない。死の世界である。けものもすんでいなければ、虫もとんでいない。花もなければ、木も生えていない。

「ああ、なんというさびしい月の世界であろう」

三郎は思わず、ため息をついた。

ただ心地よいのは、わが噴行艇が、光の尾をひいて、いさましくとんでいることであった。噴行艇は生きている。ま下の月の世界は死んでいるのだ!

三郎は、とうとう窓から、身体をひいた。あまり荒れはてた月の世界の光景をながく見ていると、気がへんになってくるのだった。

三郎が妙な顔をしていると、そこへ艇長がやってきて、触角をさしだした。

三郎も、こんどは心得て、触角をさし出した。艇長が何か話してくれるのであろう。

「どうだ。月の世界が、はっきり見えたろう。すさまじいところなので、びっくりしたろう」

三郎は、うなずいた。

「光っている陸地が見えたろう。『笑いの海』は、あの中にある。もうすぐ着陸だ」

「ああ艇長。『笑いの海』というと、月の世界に、海があるのですか」