Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
おおとりものせんにんつぼ
大捕物仙人壺
国枝 史郎
Lisez 大捕物仙人壺 (おおとりものせんにんつぼ) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 47 606 caractères · 97 écrans
「おどろき、梨の木、山椒の木だ。が、ままともかくもこの事件は、これで納まったというものだ。そこでこれからどうしなさる?」
「どうするってどうなのだよ?」
「一度こっきりじゃ済みませんぜ」
「じゃまたあるとでも云うのかい? 源ちゃん、そんなに執念深いかしら?」
「お前さんの遣り方一つでさあ」
「だって妾、これまでだって、随分お座敷へは呼ばれたじゃないか」
「それとこれとは異いまさあ。それはそれで金取り主義、ご祝儀頂戴の呼吸だったが、今度はどうやらお前さんの方でも、あの青二才に惚れているようだ」
「何を云うんだよ、トン公め!」
今から数えて十六年前、酒商伊丹屋伊右衛門は、この城下に住んでいた。
旧家ではあり資産家ではあり、立派な生活を営んでいた。お染という一人娘があった。その時数え年漸く二歳で、まだ誕生にもならなかったが、ひどく可愛い児柄であった。夫婦の寵愛というものは眼へ入っても痛くない程で、あまり二人が子煩悩なので、近所の人が笑うほどであった。
ところがここにもう一人、藤九郎という中年者が、ひどくお染を可愛がった。甲州生れの遊人で――本職は大工ではあったけれど、賭博は打つ酒は飲む、いわゆる金箔つきの悪であったが、妙にお染を可愛がった。