Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lisez 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 159 272 caractères · 313 écrans
芝居の方では、天保十一年に河原崎座でやったのが初演でげす。その時は海老蔵の弁慶――この海老蔵様は、ここに来ている海土ちゃんとは違いますよ、七代目の団十郎様が海老蔵様に改まったんでげす。その海老蔵様が弁慶様で、八代目団十郎様の義経様、三代目九蔵様の富樫様というところでした。見ました、拙者もそれを一幕見ましたよ……ええ、この海老蔵様は、何代目の海老蔵様だとおっしゃるんですか……それは、わっしどもにもわかりませんな」
番付を取って隣席の者に講釈をすると、隣席の客がなるほどと感心するので、
「これを謡から取って芝居の方へ移そうとしたのは、無論その海老蔵様ですよ、その本物の……つまり七代目の団十郎様の海老蔵様から、この勧進帳という狂言が始まりました。ですから、海老蔵様の勧進帳ときた日には、芝居好きと不好きとにかかわらず、見逃してはならないものでげす……尤も、ここに来ている海老蔵様は何代目だか、そこんところは拙にもよくわかりませんよ」
道庵としてはまことに角のない、当り障りのない、海老蔵にも、海土ちゃんにも、疵のつかないような挨拶をしました。
そのうちに幕があきました。