Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Lisez 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 254 021 caractères · 495 écrans

Aozora Bunko

蓋は被せ蓋で絵がある。捨て難い古代中の古代ものだ。さもあらばあれ、今度の旅の性質は、伊太夫としても、かりそめの骨董いじりなどをさせる旅路ではないはずなのですが、そこは好きな道で、是非なき体であります。

すでに熟覧し終ると、伊太夫はそれをもとのように包み直して、自分の枕許に置き、やがて寝ついたが、暫くすると、すやすやと寝息が聞えてきました。

静かな関ヶ原の一夜。

今宵は過ぐる夜のように、月を踏んで古関のあとをたずねようとする風流人もなく、風流にしても、もう少し寒過ぎる時候になっているのですから、夜の静かになることは一層早いものがありました。

こうして夜が深くなった時分、伊太夫の座敷の床の間の髑髏が、ひとりでに動き出して来ました。本来は、髑髏が動き出したのではないのです。操細工でなく、化け物でない限り、床の間の置物が、いくら夜更け人定まったからといって、ひとりで動き出すというようなことは、万あるべきことではないのです。それが、ひとりでに動き出したというのは、伊太夫の頭の中で動き出したのです。

「変な置物だ!」と、入室の瞬間から印象されたところのものが、夢に入って再現したまでのことでして、これは不思議でもなんでもないのです。