Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lisez 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 254 021 caractères · 495 écrans
勢いよく、小舟の櫓を押しきっている宇治山田の米友は、櫓拍子につれて、
十七姫御が
旅に立つ
それを殿御が
聞きつけて
とまれ
とまれと……
思わず知らず、うたい慣れた鼻唄が鼻の先へ出たのですが、何としたものか、急に、ぷっつりと鼻唄を断ち切った時、そのグロテスクの面に、一脈の悲愴きわまりなき表情が浮びました。
そこで、ぷっつりと得意の鼻唄を断ち切って、悲愴きわまりなき表情を満面に漲らしてみたが、やがて櫓拍子は荒らかに一転換を試みて、
さっさ、押せ押せ
下関までも
押せば
湊が近くなる
さっさ、押せ押せ
それ押せ――
実に荒っぽい唄を、ぶっ切って投げ出すような調子に変りました。
唄が荒くなるにつれて、櫓拍子もまた荒くなるのです。
さっさ、押せ押せ
下関までも
押せば
湊が近くなる
さっさ、押せ押せ
以前の調子に比べると、鼻息も、櫓拍子のリズムも、まるで自暴そのもののようです。
自然、小舟の動揺も、以前よりは甚だ烈しい。しかし、抜からぬ面で舳先に安坐した弁信法師の容態というものは、それは相変らず抜からぬものであり、穏かなものであると言わなければなりません。
それからまた、湖面の波風そのものも、以前に変らず、いとも静かなものだと申さずにはおられません。