Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lisez 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 178 374 caractères · 345 écrans
六十五
その翌朝、昨夜の侵入者と、この庵の主なる若い老尼とは、お取膳で御飯を食べました。
初茸の四寸、鮭のはらら子、生椎茸、茄子、胡麻味噌などを取りそろえて、老尼がお給仕に立つと、侵入者が言いました、
「何から何までのおもてなし、恐縮千万に存じます、それに、今になって気がつくと、昨晩、あなたはお寝みになりませんようで」
尼さんが答えて、
「はい、寝みませんでした」
「どうも、重ね重ねお気の毒なことをしたと感じています。実は昨晩、寝ませていただく時に、それと覚らないでもありませんでしたがね、一人が寝めば一人が寝めない清浄な庵室住居を犯して、お気の毒千万とは思いましたけれども、意地にも、我慢にも、眠いものでしたから、御遠慮を申し上げる礼儀のなかったことを、お詫び申し上げます」
「いやにお固いのね、一晩ぐらいあなた、寝まなくったって何ですか、おかげで昨夜はすっかり、為すべき仕事を為し終えて、気がせいせいしているところです」
「ははあ、為すべき仕事とは何ですか、隠遁生活にも内職があるものですかねえ」
「ありますとも、長い間の書物の校合を、昨晩すっかり済ませてしまいました」