Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Lisez 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 104 838 caractères · 204 écrans

Aozora Bunko

という白雲の希望に対しては、玉蕉女史が、次の如く明瞭に語って聞かせてくれました。

六

豊太閤朝鮮征伐の時、仙台の伊達政宗も後れ馳せながら出征した。

朝鮮国王の城が開かれた時、城内の金銀財宝には目をつける人はあったけれども、書画骨董に目のとどく士卒というのは極めて稀れであった。

そのうちに、肥後の熊本の細川の藩士で甲というのがしきりに、王城内で一つの書き物を見ている――兵馬倥偬の間に、ともかく墨のついたものに一心に見惚れているくらいだから、この甲士の眼には、多少翰墨の修養があったものに相違ない。

「これこそ、わが主人三斎公にお目にかけなければならぬ」

それを、傍えから、さいぜんよりじっとのぞいていたのが、伊達家の乙士であった。

この乙士がまた、偶然にも同好の趣味を解し得ていたと見え――細川の甲士が一心をとられているそれを、のぞいて見ると、ああ見事――熟視すると、それがすなわち王羲之筆の孝経である。

乙士の眼は燃えた。わが主人政宗公へ、この上もない土産――分捕って持ちかえらないまでも、一眼お目にかけたら、そのおよろこびはと、自分の趣味から、主人思いは細川の甲士と同様で、それに功名熱が煽りかけたが如何せん――先取権はもう、その細川の甲士の上にある。