Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠10

中里 介山

Lisez 大菩薩峠10 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 285 635 caractères · 558 écrans

Aozora Bunko

竜之助もまた、父の教えた本曲のほかには、何を習おうともしませんでしたから、知っているのは本曲ばかり。興に乗って吹いてみるのも、興に乗らずして手ずさみに笛を取ってみる時も、やはり本曲。

つまり、本曲のほかには、吹くことも知らず、吹こうともしませんでした。

といって、本曲、そのものの玄旨に傾倒して、他を顧みずというほどに、妙味がわかって吹くというわけでもないのです。父から、やかましい伝来の由緒を、教えられるには教えられたけれど、そんなことは、てんで頭へは寄せつけなかったくらいだから、頭に残っている由がありません。

ただ、ここで思い起すのは、父が尺八の師であった青梅鈴法寺の高橋空山が、ふと門附に来て吹いた「竹調べ」が、ついにわが父をして短笛というものに、浮身をやつすほどのあこがれを持たしめてしまったことです。

ここにヅグリという手があって、これはなかなかやかましい。これがうまく出来なければ虚無僧ではない……といったのはそれ。自分は虚無僧になるつもりはない、父も虚無僧にするつもりで教え込んだのではないが、この手が妙味で、ここが難所という時は、意地でもそれをこなそうと勉めた覚えはある。