Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

Lisez 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 368 567 caractères · 720 écrans

Aozora Bunko

出発点は知らないが、到着点の目じるしは、田疇の中の一むらの森の、その森の中でも、群を抜いて高い銀杏の樹であるらしい。

こんなふうに、慣れない田圃道を、忍耐と、目測と、迂廻とを以て進むものですから、見たところでは、眼と鼻の距離しかないあの森の、銀杏の目じるしまで至りつくには、予想外の時間を費しているものらしい。

そこでいくら気を練らしても、持って生れた短気の生れつきは、如何ともし難いものと見える。

いったい、正直者はたいてい短気です。短気の者がすべて正直といえるかどうかは知らないが、宇治山田の米友に限って、正直であるが故に短気だという論理は、彼を知れる限りの者が認めるに相違ない。正直者は、この世に於て、距離と歩数とは常に比例するものだと考えている。距離と歩数とが最も人を欺き易いのは、山岳と平野とがことに烈しいことを知らない。山岳の遭難者が、ホンの目に見えるところで失敗するように、見通しの利く平野の道に、大きな陥没と曲折があることを、熟練な旅行者は知っている。

そこで、この世の苦労に徹骨した大人は教えていう、九十里に半ばすと。

わが宇治山田の米友も、このごろでは、かなり人情の紆余曲折にも慣れているから、距離と、歩数と、時間との翻弄にも、かなりの忍耐を以て、ようやくめざすところの森蔭に来た時分には、黄昏の色が