Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

Lisez 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 368 567 caractères · 720 écrans

Aozora Bunko

頼朝がここに生れ、信長が生れ、秀吉が生れた――日本の歴史からこの三人を除いてごらんなさい、あとはロクでもねえカスばかりとは言わねえが、日本の英雄の相場はここが天井だね。

苟も日本国民として、また江戸ッ子の一人として、そういうエライ国の真中へ、一応の御挨拶に行かねえけりゃ、義理人情が欠けるという愛国心で、名古屋へ一旦は入ったけれども、その足で城下は素通りして、真先に、この英雄の中の英雄、豊太閤の生れ故郷というところへ御挨拶に来てみたのだ。

来て見るとあの通りの有様で、村はあるにはあるが、銀杏もあることはあるが、英雄の誕生地というのがどこだか、石塔も無けりゃあ、鳥居も一本立っちゃあいねえ。これでは日本一の英雄に対する礼儀じゃあるめえ――あんまり情けなくなったから、我を忘れて道庵が、自腹を切って記念祭を催し、いささか供養の志を表してみようとしたまでだ。

あれが無事に済んだら、その次は信長、その次は頼朝と溯って、いちいち供養をして行くつもりであったということ。

聞いてみれば、エライ物好きのようだが、一応筋は立っており、当人も案外学者だと思わしめられるところもあり、そうして道庵の淡々として胸襟を開いた話しぶりと、城廓を設けぬ交際ぶりに、護送の役人も感心してしまい、これは弥次郎兵衛、喜多八より役者がたしかに上だと思い