Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

Lisez 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 368 567 caractères · 720 écrans

Aozora Bunko

その直覚と、感激から来るところの結論は到底――

この船のよるてふことを束の間も

忘れぬは世の宝なりけり

というものに似た迄に帰着する。なあに、毛唐め! なる程機械力の優秀に於ては一歩を譲るかも知れないが、いよいよの時は「わが檣柱を倒して虜船に上る」までの事だ!

こうして、黒船を見送っているうちに、黒船の大きさも豆のようになる。やがて、波間に消えてしまう、そうすると海の波の大きさが浮き上って来る。見るべき焦点を失った時に、茫洋たる瞳がよみがえる――

あ、そうだ、黒船も黒船だが、さいぜんのあの人影は、あの決闘は、あの果し合いは――その結末はどうなったのだ。黒船であろうとも、白船であろうとも、船が海を往くことは尋常中の尋常である。それを、うっかりと見とれていたこっちが田舎者! それよりも、たとえ豆のような人影にしろ、人命二つの浮き沈みの方が遥かに大事であった。

さあ、両個の運命は、どうなった。

白雲は、いそがわしく、眼を転じたが、幸か不幸か、さいぜんまで見えた両個の人影の二つとも見えない。渺茫として人煙を絶することは陸も海も同じようなる鹿島洋。

もしや、両虎共に傷ついて、砂に倒れて万事了ったかと地を低くながめやったが、その屍体らしい物は見当らない。