Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
Lisez 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 368 567 caractères · 720 écrans
喧嘩の売り方は言うまでもなく、さいぜんの生酔いの二人の若ざむらいで、それを買ったのは、町人風であるらしい。
その町人の後ろには、男の連れが三人ばかりあって、これが、町人に応援している。この町人の一行はかなり贅沢な身なりをして、垢抜けのしたところ、どうもこの辺の小商人とは見えない。そうかといって、しかるべき大店の旦那とか、素封家とかいうものとも見えない。女郎屋の主人とか、料理屋の亭主とかいったような感じの男であって、それにつき従う二三の者も、その身内であったり、従者であったりするらしい。さればこそ、売られた喧嘩を買っている。普通の金持ではやすやすと、売られた喧嘩を買いはすまい。
この町人の一まきはそれだけではない、後ろを見ると、十余名の芸妓、雛妓の類がついている。つまりこの一行は、当日の相撲を見るべく、身内の者と、芸妓連を引具して、ここへ乗込んで来たものであることがわかる。
多勢を頼む利かぬ気の水商売連であるところへ、連れて来た美形連の手前、そのまた美形連が存外の強気で、普通の場合には、まずまず女連が恐怖狼狽して逃げ出すか、分別のあるのが泣いてあやまるとかして緩和すべきものを、ここでは控えの芸妓共が強気になって、かえって旦那方の後援をしていることほど、のぼせている。