Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠16

中里 介山

Lisez 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 268 946 caractères · 520 écrans

Aozora Bunko

米友はついに、後ろへ向けた籠の戸を充分にあけ払ってやると、はばたきをして、丸くなって、外の闇へ躍り出してしまった鷲の子。

その途端に、さわがしい羽風を切って松の枝下から、ある程度まで舞い下ったらしい大鷲――それと迎合しようとして、まだ脾弱い羽をのして、空中に向ってはばたきをする子鷲――

やや暫く、空中と地上との闇の宙宇で、二つの鷲が舞いつおどりつしていたもののようであったが、やがて、のしきった羽風の音が、胆吹山の山上へ向って真一文字にうなり出すと、それで、さしもの動揺が全く静まり返ってしまいました。

つまり、解放された子鷲は、親鷲にすがり、取戻しに来た親鷲は、首尾よく捕われの子を拉し得て、翼の上に載せたか、爪でかき提げたか、暗いからその細かいことはよくわからないが、完全にわが子を取戻して、そうして親子は夜空に羽風をのしつつ、古巣をめがけて飛んで行ってしまったことは確実なのであります。

その時、米友は庭へ下りて、松の丸の大木の根方に立って、鷲の飛び去った方の胆吹山の空をのぞんで突立っていました。

宇治山田の米友は、こうして、しばらく空をながめて突立っていましたが、なんとなく名状し難い、一種の空虚な感じが頭の中にわいて来て、たまらなくなったものと見え、松の根方に、またも二度三度、じだんだを踏んで、