Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠16

中里 介山

Lisez 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 268 946 caractères · 520 écrans

Aozora Bunko

「都へ出て、浮川竹に白拍子のはかないつとめをいたしておりますうちに、妹の祇女とともに、あの入道殿のお見出しにあずかって、寵愛を一身にうけるようになりました」

「入道殿とおっしゃいますのは?」

「それは、あの清盛のことでございます、その時は太政大臣の位に登っておりました」

「ああ、よくわかりました」

「その当座というものは、わたくしたちが、天下の女という女の幸福を一人で占めたもののように、世間から、羨まれもし、あがめられもいたしました。天下を掌のうちに握る太政入道は、たとい王侯将相のお言葉はお用いなくとも、わたくしたちの願いはみんな聞いて下さいました。御一門の方さえ憚っておりまする時に、わたくしたちは思い切って甘えもいたし、我儘もいたして許されました。それほどでございますから、月卿雲客、名将勇士たち、みなわたくしたちに取入って、入道殿の御前をつくろわんと致しました。わたくしたちの一家眷族の末までも多分の恩賞がございました。都の浮れ女は、せめてわたくしたちの幸福にあやかりたいと、名前までも祇一、祇二、祇福、祇徳などと争って改めてみたものでございます。氏無くして玉の輿と申しまする本文通り、わたくしたちが一代の女の出世頭として、羨望の的とされておりましたが、そのうち、加賀の国から、あの仏御前が出てまいりましてからという