Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠19

中里 介山

Lisez 大菩薩峠19 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 319 771 caractères · 617 écrans

Aozora Bunko

両国手は、時々振返って、一瓢をささげ上げて、さらばの継足し、その度毎に、お角さんも手を挙げてあいさつを返す。さきに待兼ねていた先発のお雪ちゃんの駕籠のところまで来ると、二人の国手も乗物の中へ隠れて、かくて三乗三従の一行は、追分道を左に綴喜郡田辺の里へ向って急ぐ。

お角さんは、それを見送って、改めて庄公を引き立て、以前の通り大谷風呂をさして戻りにつく。

四十二

お雪ちゃんを追分から南へ送った日のその晩のこと。

これは大谷風呂ではない、関の清水の鳥居の下から、ふらりと現われた一人の武士がありました。笠をかぶって、馬乗袴のマチの高いのを穿いて手甲脚絆のいでたち、たった一人、神社の石段を下りて、鳥居をくぐって、街道へ歩み出しました。

その時分、もう、さしもの街道にも人通りは絶えていたのです。右は比良、比叡の余脈、左は金剛、葛城まで呼びかける逢坂山の夜の峠路を、この人は夢の国からでも出て来たように、ゆらりゆらりと歩いていました。

どうも、この骨格から、肩越し、足もとに見覚えがある。笠のうちこそ見物だと思って心配するがものはない、前半の一文字笠が、その瞬間、紗のように透きとおって、面が蛍の光のように蒼白く夜の色を破って透いて見えるのです。