Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠19
中里 介山
Lisez 大菩薩峠19 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 319 771 caractères · 617 écrans
ことに行成を品隲し、世尊寺をあげつらうほどの娘ですから、女にしてこれだけの文字が書けるということ、そのことにある嫉みを感じ、同時に自分もこのくらいに書けるか知らと僻んでみたまでなのです。床の間の傍らに、仏壇とも袋戸棚ともつかない一間があって、そこに一体の古びきった彫刻が控えているということは、この室へ入った最初の印象で受取りきっていましたから、今更どうのというわけではありませんが、あれが小町の本当の姿か知らんとお銀様は、その瞬間に感じていたのです。
その彫刻は二尺ばかりの木彫の坐像で、一見しょうづかの婆とも見える姿をした女性が立膝を構えている。おどろにかぶった白髪と、人を呑みそうな険悪な人相と、露わにした胸に並んで見える肋骨の併列と、布子ともかたびらともつかない広袖の一枚を打ちかけた姿と言い、誰が見ても三途の川に頑張って、亡者の着物を剥ぐお婆さんとしか見えないのでありますが、辛うじてそれがしょうづかの婆さんでないことから救われているのは、片手には筆を持って、垂直に穂先を下に向けた一方の手は薄い板っぺらのような物を持添えて立膝の上に置いてある。その薄っぺらな板のようなものが短冊というものであることを認めることによって、このお婆さんが亡者の衣服を剥ぐことを商売とする人でなく、短冊に対して優にやさしい水茎のあと