Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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ふうふともかせぎとじょしのがくもん

夫婦共稼ぎと女子の学問

大隈 重信

Lisez 夫婦共稼ぎと女子の学問 (ふうふともかせぎとじょしのがくもん) de 大隈 重信 (おおくましげのぶ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 2 995 caractères · 6 écrans

Aozora Bunko

昔はそれで善かったろうが、今日の女子はこんな薄弱な精神ではいかぬ。否夫婦共稼ぎは、昔から今日に至るまで我が国の大部分で盛んに遣っているのである。即ち田舎の百姓がそれである。我が国は農を以て国をなし来ったのであって、商工業勃興の今日といえども、なお且つ全国戸数の六割は農業である。我々月々の生命を継ぐ米穀野菜の類は、百姓の粒々辛苦の産出物であるは言わでもの事であるが、これが夫婦共稼ぎの賜であることを思わねばならぬ。夫は田畑を打つ、妻は雑草を抜くという有様で、小農組織の我が国に於ては、過半は女子の労力に俟たねばならぬのである。

春の茶摘歌、五月雨頃の田植歌、夏の日盛りの田草取の歌から、秋の哀れも身に泌む砧の音、さては機織歌の如き、苟も農事に関する俗歌俗謡の如きものは、その文句の女性に依って唄わるべく作られてあることを思わば、田舎の女子の農事に対する功労は我々が大いに感謝すべきであると思う。然るに同じ女子である都会の者のみが、夫婦共稼ぎが出来ぬ道理はなかろう。勿論都会生活が田園のそれと同一でなく、夫婦共稼ぎの事情を異にしているから、我輩はすべてに対してこれを可なりとするのではない。