Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

めおとぜんざい

夫婦善哉

織田 作之助

Lisez 夫婦善哉 (めおとぜんざい) de 織田 作之助 (おださくのすけ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 30 643 caractères · 61 écrans

Aozora Bunko

と文句はなかった。そして、代替りゆえ、思い切って店の内外を改装し、ネオンもつけて、派手に開店しなはれ、金はいくらでも出すと、随分乗気になってくれた。

名前は相変らずの「蝶柳」の上にサロンをつけて「サロン蝶柳」とし、蓄音器は新内、端唄など粋向きなのを掛け、女給はすべて日本髪か地味なハイカラの娘ばかりで、下手に洋装した女や髪の縮れた女などは置かなかった。バーテンというよりは料理場といった方が似合うところで、柳吉はなまこの酢の物など附出しの小鉢物を作り、蝶子はしきりに茶屋風の愛嬌を振りまいた。すべてこのように日本趣味で、それがかえって面白いと客種も良く、コーヒーだけの客など居辛かった。

半年経たぬうちに押しも押されぬ店となった。蝶子のマダム振りも板についた。使ってくれと新しい女給が「顔見せ」に来れば頭のてっぺんから足の先まで素早く一目の観察で、女の素姓や腕が見抜けるようになった。ひとり、どうやら臭いと思われる女給が来た。体つき、身のこなしなど、いやらしく男の心をそそるようで眼つきも据っていて、気が進まなかったが、レッテル(顔)が良いので雇い入れた。べたべたと客にへばりつき、ひそひそ声の口説も何となく蝶子には気にくわなかったが、良い客が皆その女についてしまったので、追い出すわけには行かなかった。