Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きだんクラブ〔せんごばん〕

奇談クラブ〔戦後版〕

野村 胡堂

Lisez 奇談クラブ〔戦後版〕 (きだんクラブ〔せんごばん〕) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 545 caractères · 23 écrans

Aozora Bunko

二

「えッ」

「応ッ」

もう一度切っ尖が触れると、二人は又サッと飛退きました。

二

「待った、待った、暫らく待った」

両国橋を一気に飛んで、二条の刃の中へ、パッと飛込んだのは、本所相生町の友人山ノ井金之助でした。これは女房持の三十男で、お綾の競争者ではありません。

「山ノ井、――退いてくれ、いずれは斯うなる二人だ」

秋月九十郎は声を絞りました。

「馬鹿なことを申せ、――先刻から二人の様子は変だと思って、そっと若党に跟けさせると、これこれという知らせだ、――でも間に合ってよかった。怪我の無いうち、引けッ、えッ、引かぬかッ」

山ノ井金之助は、刃と刃の間に大手をひろげます。

「いや引かぬ。二人のうち、一人は生き、一人は死ぬのだ」

妻木右太之進は華奢立ちな身体にも似ず、一歩踏み込んで相手の隙を狙います。丁度臆病な犬が主人の声を聴いて、急に強くなるように――、

「えッ、聴きわけの無い。貴公達が命を賭けての争いの種は、伊奈長次郎殿御息女、お綾殿のことでは無いか」

「――――」

「若し、それならば、これ程馬鹿馬鹿しいことは無いぞ、――切られた方は犬死で、斬った方も、いずれは切腹ものだろう」