Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
きだんクラブ〔せんごばん〕
奇談クラブ〔戦後版〕
野村 胡堂
Lisez 奇談クラブ〔戦後版〕 (きだんクラブ〔せんごばん〕) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 13 161 caractères · 26 écrans
私はレコードを入れた卓上金庫を抱いて、深夜の街を自分の家に帰りました。そして夜の更くるも――いや夜の明くるも忘れて、この割れたレコードの復元と、そのレコードされた言葉を解くことに熱中しました。
割れたレコードは、何うにもならない事はあまりにも明らかですが、これは娯楽的に聴く音楽のレコードなどと違って、吹込んだ言葉を判断するだけならば、何んとかならないものでもあるまいというのが私の結論でした。
で、翌日は早速町の飾り屋へ行って、レコードをはめ込む鉄板のワクを作らせました。そのワクには浅い縁が取付けられて、十吋のレコードは、そのままピタリとはめ込まれるようになり、センターの穴さえ合わせておけば、鉄のワクのまま蓄音機のターン・テーブルの上に載せられるのです。
私は静かにスタートをして、針を落して見ました。割れ目のところでカチカチと鳴りますが、先ずは大した差障りなく針が滑って、国府老人のわけの判らぬ遺言が始まります。
相変らず頻繁に出て来るのは、「ウレラソロク」と「オクズス」という言葉です。念のために録音された言葉を全部仮名で書き取って、それをローマ字に直して、逆に読んで見ると――素より意味は甚だ不明瞭ですが、話されている言葉の重大さに、私はすっかり驚いてしまいました。