Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おんなけんし

女剣士

坂口 安吾

Lisez 女剣士 (おんなけんし) de Sakaguchi Ango (坂口 安吾) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 36 694 caractères · 74 écrans

Aozora Bunko

夏の水浴はたのしかった。しかし、他のことはみんなものうくて、やめてしまった。鍛錬もやめた。ついには悲願の石切りすらもやめた。食事だけはやめるわけにいかなかったが、鳥獣を屠って食う面倒をやめて、手近かな物、蛇や虫の有り合わせの物で間に合わせるようになった。沐浴からあがってくると、いつもうとうとと石上でうたたねばかりしている。腹がへると石から降りて、すぐ近い木のセミやトンボをつかまえる。蛙を追う。ねている石にとまるトンボも食うのである。

ある日、彼の足もとの地面がうごいた。おどろいて地をほると、山には珍しいモグラであった。彼は火をたいて丸焼きにして食った。実にうまい。長らく忘れていた肉の味を思いだしてホロリとしたのだ。おちぶれたな、と思った。ネグラの石にとまるトンボまで食うとは、おちぶれた。手近かな物、そして面倒のいらぬ物の最少限で間に合わせているが、それでも鳥獣を追っかける面倒よりはマシなのだ。そのくせ、ネグラの石にとまったトンボすら逃がすことが多い。トンボの後を見送って、また首を元に戻してうたたねする。おちぶれた。

「まア、いい。どうせオレは雑兵だ」