Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
おんなきしゃのやくわり
女記者の役割
野村 胡堂
Lisez 女記者の役割 (おんなきしゃのやくわり) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 16 039 caractères · 32 écrans
この友達思いの新聞記者は、暫らくは物をも言わずに、――シャーロック・ホームスのように――其辺中を探し廻りました。
「これだッ」
「――――」
「不用意に壁へ物を書く時は、人間の眼の高さに書くものだと君は言ったね」
「ああ、言った」
「不用意でなく、自分の身長を隠すために、たくらんで書いたとしたら何うだ」
「何? 何?」
花房一郎は愕然として立ち上りました。
「これを見給え、この鉛筆の字の縦の棒は、筆始めに力が入って、下の方へ行って力の抜けるのは何んの為だ。背の高い人間が背の低い人間の書いたように見せるために、顎から下の辺りの見当へ書くと、鉛筆の先が下向になるから、丁度こんな字が出来るよ」
「――――」
「花房君、それでもこの字が、背の低い足の勇が書いたものだろうか」
千種十次郎は、凱歌を挙げ度いような心持になりました。
「それから――」
「それから、足の勇がどうして金庫の合鍵を手に入れたか」
「――――」
「合鍵位はどうでもなるとしても、金庫なら合言葉があったろう。園田氏と何んの関係も無い足の勇が、そんなものを知る道理が無いじゃないか」
勝利はもう千種十次郎のものです。嵩にかかって言うのを、黙って聞いて居た花房一郎は、