Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
こんきはずれ
婚期はずれ
織田 作之助
Lisez 婚期はずれ (こんきはずれ) de 織田 作之助 (おださくのすけ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 8 054 caractères · 16 écrans
その年の夏、持子は頑としてアッパッパを着たがらぬので、不審に思ってよくよく観察してみると、妊娠していると判った。相手は誰かと訊く元気も分別も出ず、口も利けずに、おたかはおろおろそこら中歩き廻った。何かいえば、呶鳴りつけそうな気配を部屋の中一杯におたかは漂わせて歩いた。やがて気も静まって落着いたところは、相手がどこの誰にしろ、たとえ畳屋の職人であろうと、持子をくれてやる肚だった。けれども、持子にやっと口を割らせてみると、相手はこの間胸を患って死んだという。おたかはぺたりと尻餅をついた。
秋。朝日理髪店一家は北田辺の郊外へ移った。こんどのところはあんた、郊外でんネ、前に川が流れてましてな。良え風吹きまんねんぜとおたかはいいふらした。そらえらい良えとこイあんた、行きはりまんねんなアとひとびとは言うのだが、肚の中ではおたかはんも到頭いたたまれんようにならはったと、さすがに見抜いていた。
年があけて、持子は男の子を産んだ。産気づくとおたかは襷を掛けて、鉢巻しかねなかった。産婆が取りあげると、娘たちは、口々におう、おうと唸りながら、しわくちゃの赤ん坊の顔を覗いた。