Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おんなけいず

婦系図

泉 鏡花

Lisez 婦系図 (おんなけいず) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 172 760 caractères · 343 écrans

Aozora Bunko

中からよく似た、やや落着いた静な声で、

「はあ、誰方?」

お妙は自分から調子が低く、今のは聞えない分に極めていたのを、すぐの返事は、ちと不意討という風で、吃驚して顔を上げる。

「誰方、」

「あの……髪結さんの内はこっちでしょうか。」

「はい、こちらでございますが。」と座を立った気勢に連れて、もの云う調子が婀娜になる。

と真正面に内を透かして、格子戸に目を押附ける。

「何ぞ御用。」

といくらか透いていた障子をすらりと開ける。粋で、品の佳い、しっとりした縞お召に、黒繻子の丸帯した御新造風の円髷は、見違えるように質素だけれども、みどりの黒髪たぐいなき、柳橋の小芳であった。

立身で、框から外を見たが、こんな門には最明寺、思いも寄らぬ令嬢風に、急いで支膝になって、

「あいにく出掛けて居りませんが、貴嬢、どちら様でいらっしゃいますか。帰りましたら、直ぐ上りますように申しましょう。」

瞳も離さないで視めたお妙が、後馳せに会釈して、

「そう、でも、あの、誰方かおいででしょう。内へ来て貰うんじゃないの。私が結って欲しいのよ。どうせ、こんなのですから、」

と指でも圧えず、惜気なく束髪の鬢を掉って、