Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
おんなけいず
婦系図
泉 鏡花
Lisez 婦系図 (おんなけいず) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 172 760 caractères · 343 écrans
誇るに西洋料理七皿をもってする、式のごとき若様であるから、冷評せば真に受ける、打棄って置けば悄げる、はぐらかしても乗出す。勢い可い加減にでも返事をすれば、すなわち期せずして遊蕩の顧問になる。尠からず悩まされて、自分にお蔦と云う弱点があるだけ、人知れず冷汗が習であったから、その事ならもう聞くまい、と手強く念を入れると、今夜はズボンの膝を畏っただけ大真面目。もっとも馴染の相談も串戯ではないのだけれども。特に更って、ついにない事、もじもじして、
「実はね、母様も云ったんだ、君に相談をして見ろと……」
「縁談だね、真面目な。」
珍らしそうに顔を見て、
「母様から御声懸りで、僕に相談と云う縁談の口は、当時心当りが無いが。ああ、」
と軽く膝を叩いた。
「隣家のかい。むむ、あれは別嬪だ。ちょいと高慢じゃあるが、そのかわり学校はなかなか出来るそうだ。」
英吉は小児のように頭を振って、
「ううむ、違うよ。」
「違う。じゃ誰だい。」
と落着いて尋ねると、慌てて衣兜へ手を突込み、肩を高うして、一ツ揺って、
「真砂町の、」
「真砂町※(感嘆符疑問符、1-8-78)」
と聞くや否や、鸚鵡返しに力が入った。