Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

こをうばう

子を奪う

豊島 与志雄

Lisez 子を奪う (こをうばう) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 39 292 caractères · 80 écrans

Aozora Bunko

そう彼は考えた。愛は誰か一人を護ることではなくて、凡ての者の運命を正しくなすことだ!

彼は早くその日が来るのを待った。じりじりした日を送った。然し敏子からは何とも返事がなかった。幾代も別に催促に行く風もなかった。兼子も落付き払っていた。そして彼女等は、温泉旅行の夢想を捨てて、新らしい夢想を描き出していた。子供を中心にして、種々な計画がめぐらされた。先ず第一は玩具であった。珍らしい玩具が沢山物色せられた。それも実際玩具屋に行って見て来た物でなくて、彼女等の頭でありそうに想像された物だった。中には座敷の中で火をたいて湯が沸せるような、小さな世帯道具まであった。「火を弄らせるのは危ないから止しましょう、」と幾代は云った。第二は遊覧場所だった。公園、動物園、植物園、観音様、郊外の野原……地図の上に赤鉛筆で印がつけられた。活動や寄席は小さな子にはどうだろうか、それが問題として残っていた。第三には着物のことだった。余り贅沢をさせてはいけないということに、二人の意見は一致した。けれど地色や柄は、子供の顔立に似合うものでなければならなかった。それには肝腎の顔立がよく分らなかった。