Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きせつのないまち

季節のない街

山本 周五郎

Lisez 季節のない街 (きせつのないまち) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 201 379 caractères · 394 écrans

Aozora Bunko

ときたまどちらかが、今日は天気がいいなと云えば、うん、よく晴れたなと片方が答える。かなり時間が経ち、もう忘れたころになって、世間の景気は相変らずだなと片方が云えば、相変らずだと一方が答え、それっきり声はとだえる、というふうであった。

そのうちに、その半助もいなくなった。

半助は人に連れ去られたのである。連れ去ったのは刑事だともいうし、半助がいかさま賽を作っていたため、プロの賭博者たちが掠っていったのだともいわれた。どちらにもせよ、平さんはたった一人の友達――ともいえないだろうが、ともかくただ一人の知人を失い、また自分ひとりのくらしに戻った。

朝はやく、平さんは小屋から出ると、手拭を入れた洗面器と、古バケツを持って水道端へゆき、顔を洗い、バケツに水を汲んで帰ると、次に蜜柑箱の一つから米、他の一つから麦を量り出して、ニュームの鍋へ入れ、もう一つのバケツといっしょに持って水道端へゆく。米をとぎ、水を汲んで小屋へ戻り、めしを炊きにかかる。――この「街」の住人はその日稼きが多いので、みな朝は早いから、水道端にはたいてい人が来ていて、中には平さんに呼びかける者もあるが、彼はなま返辞をするばかりで相手にならない。