Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
きせつのないまち
季節のない街
山本 周五郎
Lisez 季節のない街 (きせつのないまち) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 201 379 caractères · 394 écrans
学校の先生が、自分のことは自分でしろと云った、などと云い返せば、学校の先生までが嘲笑の的にされるからだ。
「あたしゃただの躯じゃないんだからね」とみさおは主張する、「あたしのおかずはべつにするよ」
たとえこまぎれ肉にしろ鮪のあらにしろ、みさおだけは一と皿べつにおかずをつける。つまり妊娠ちゅうだから、それだけ栄養をとらなければならないのだという。ほかの者は見もしないが、末っ子の梅子はまだ五歳だから、肉を煮たときなどは匂いがするし、どうしてもそっちへ眼がいってしまう。するとみさおが敵を見るような眼で睨みつける。
「なんだいその眼つきは」とみさおはどなる、「かあちゃんはただの躯じゃないんだって云ってるだろう、二人分は喰べなきゃ身がもたないって、――世間へいって聞いてみな、沢上さんとこのおかみさんはよくあれで辛抱してるもんだって、そ云ってるから」
「こんな臭いこまぎれ肉でさえおちおち喰べられやしない」と泣き喚くこともある、「そんなに喰べたきゃおまえ喰べな、かあちゃんなんか妊娠脚気で死んじゃったっていいんだろう、さあ喰べなったら喰べなよ」
そしてきいきい声で泣き、皿の物をお梅の顔へぶちまけたりするのだ。