Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きせつのないまち

季節のない街

山本 周五郎

Lisez 季節のない街 (きせつのないまち) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 201 379 caractères · 394 écrans

Aozora Bunko

あの有名夫人団は施与をすることによって、自分の贖罪意識と優越感を満足させようとした。貧乏人ほどこういうことに敏感なものはない、かれらは自分たちの貧窮が利用されたことを知って怒ったのだ、聖書にちゃんと書いてある、右の手でほどこしをするとき、自分の左手にもそれを知らせるなど。

――なに簡単な話さ、とたんば老人は評した。かなえ夫人に反感をもたないのは、ここの人たちにとって、夫人が、同種属の者だということを感じているからだろう。

ではかつ子はどうなのだ、例をみないほどのはたらき者で、隣り近所の前まで欠かさず掃除をし、ぶきりょうなうえにぶあいそではあるが、誰に意地わるするわけでもないし、誰の邪魔にもならない。呑んだくれの怠け者で、一円の銭も稼がない京太を抱え、伯母と二人の内職仕事で生活に追われながら、中学にゆけないことさえ不平を云わない。

――そのかつ子をここの人たちは「がんもどき」と呼んで嘲笑する、しかも、かつ子に聞えてはわるいという遠慮さえもせずに。

――わるぎはないんだ、と人は云うだろうがね、とたんば老人は評した。わるぎどころか、みんなは憎んでいるんだな、どんなにはたらいても酬われない自分たちの境遇を、あの子がかたちにしてみせているように感じるからね。