Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
きせつのないまち
季節のない街
山本 周五郎
Lisez 季節のない街 (きせつのないまち) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 201 379 caractères · 394 écrans
注文は殆んどないので、自分で気の向いたときに作り、昔のお店へ持っていって預ける。そして、それらの品が売れれば代金を貰うということであった。
「なに、身寄りもない独り者だし、こうとしをとっては欲もないからね」と老人は云う、「まあ死ぬまでの時間つぶしのようなものさ」
この長屋内で、家をきれいにしている数軒の中でも、たんばさんの家は第一の指に折られるに違いない。戸障子もすらすらあけたてができるし、羽目板に泥がはねていることもない。三尺の狭い土間は塵もなく、穿き物はいつも爪先を出口のほうに向けて、きちんと並べてある。石油コンロで煮炊きをするから、勝手も煤などは溜まらないし、畳も古いのだが、ふしぎにけば立ったり擦り切れたりしていない。入り口の二帖も奥の六帖も常に片づいていて、よけいな物は一つも見あたらなかった。茶箪笥が一つとちゃぶ台。それから仕事をする頑丈な台と、道具や地金を入れる、抽出し付きの箱。それらがいつも同じ場所にあった。まるで造りつけにしてあるかと疑われるほど、一センチの狂いもない同じ場所に。――火鉢はなかった。朝いちど、大きな土瓶に茶を少し入れ、湯をいっぱいに注いで、それを少しずつ啜る。