Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ことうのおに
孤島の鬼
江戸川 乱歩
Lisez 孤島の鬼 (ことうのおに) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 181 795 caractères · 359 écrans
せめて、本を読む時と、字を書く時と、窓から海の方を見ている時丈けでも、吉ちゃんの身体が離れてほしいと思いました。いつでもいつでも、吉ちゃんのいやな血の音が響いていますし、吉ちゃんの匂がしていますし、身体を動かすたんびに、ああ私は悲しい片輪者だと思い出すのです。此頃では、吉ちゃんのギラギラした目が、顔の横から、いつでも秀ちゃんを見て居ります。鼻いきの音がうるさく聞えますし、怖いような匂がしますし、私はいやでいやでたまりません。
ある時吉ちゃんが、オンオン泣きながら、こんなことを申しました。それで、私は少し吉ちゃんが可愛想になりました。
「吉ちゃんは秀ちゃんが好きで好きでたまらんのに、秀ちゃんは吉ちゃんが嫌いだもの、どうしよう、どうしよう。いくら嫌われても、離れることは出来んし、離れなんだら、秀ちゃんの綺麗な顔やいい匂がいつでもしているし」と申して泣きました。
吉ちゃんは、しまいに無茶苦茶になって、私がいくらいやいやと申しても、力ずくで、秀ちゃんを抱きしめようといたしますが、身体が横にくっついているものですから、どうしても思う様になりません。それで私はいい気味だと思いますが、吉ちゃんはよっぽど腹が立つと見えて、顔に一杯汗を出して、ギャアギャア呶鳴って居ります。