Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

うちゅうせんぺい

宇宙尖兵

海野 十三

Lisez 宇宙尖兵 (うちゅうせんぺい) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 35 974 caractères · 72 écrans

Aozora Bunko

これを異変として、はっきりおどろきの声を出したのは、いつか倶楽部の壁にミミが吊り下げた水彩画の額が、どういうわけか、九十度横に曲ったまま、元の位置にかえりもせず、じっとしているのを見付けたときであった。

「おや。僕の目はどうしたかなあ、あの額は横っちょに懸っているが……」

僕は顔面から血の気が退いていくのが、自分でもはっきり分った。

「そうだとも。昨日から、額はあのとおり横向きになっている」

魚戸が、僕のうしろでいった。

「誰のいたずらか。人さわがせじゃないか」

僕は、魚戸がやったのかと思って、うしろを振返った。魚戸は、パイプをくわえて、うまそうに喫っていたが、

「誰のいたずらでもない。地球の重力がどんどん小さくなっていくからだ。一週間ほど前から、本艇の速力はぐんぐんあがり、地球からの距離は急速に大きくなっていく。その距離の自乗に反比例して、重力は小さくなっていくのだ。その上に、月世界が近くなって、その方の引力が、地球の重力とは反対に目に見えて顕著になり始めた。つまり一切の物体が非常に軽くなったような勘定だ」

魚戸は、科学欄を永いこと受持っていた記者だから、時にむずかしい講釈をひねくりまわすくせがあった。