Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

よい(ひとまく)

宵(一幕)

宮本 百合子

Lisez 宵(一幕) (よい(ひとまく)) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 8 834 caractères · 18 écrans

Aozora Bunko

(ぱっと立って来る)

やす子 耳から血が、これ、こんな、塊(かたま)って出ているのよ。

た み (顔色を変える)ほんとでございますか?(二人の間から覗き込もうとする)

やす子 ほら! 御覧なさい。こんなよ、どうしましょう。(せわしく良三とつや子の顔に眼を走せる)

良 三 (無意識に緊張し、そっと耳の周囲を押して見る、つや子火のついたように泣く)

やす子 (もう真蒼になり、我知らず厳しい声で)たみお前どうもしやしまいね。

た み (おろおろする)まあ奥様!

良 三 まあいいから、早くあの書斎の机から反射鏡を持って来い。銀色の平べったい、ほら知ってるだろう、黒い柄のある。――

た み はい(立つ。後から)

やす子 熱度計りもね、赤いかさに入ったのよ。

内部(なか)からでしょうか(灯に覗くようにする)外に傷はないわね。

良 三 (自らなる不安、頭を重ねてやす子と同じ処を見るようにする)どうしたのかな、変だね、急にこんな出血をするなんて、まだ新らしく出て来るかい?

やす子 そうでもなさそうですわ。

良 三 (頭をつや子から離し)今迄どうもありあしなかったんだろうね。

やす子 (憤然とする)そんな不注意だと思っていらっしゃるの? さっきまで平常(ふだん)の通りだったんですわ……(まるで異った、苦しげな涙のつまった声。