Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
いえ
家
島崎 藤村
Lisez 家 (いえ) de 島崎 藤村 (しまざきとうそん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 141 411 caractères · 285 écrans
不思議な恐怖は三吉の身体を通過ぎた。お雪も碌に眠られなかった。
翌々日、お房は病院の方へ送られることに成った。病み震えている娘を抱起すようにして、母は汚れた寝衣を脱がせた。そして、山を下りる時に着せて連れて来たヨソイキの着物の筒袖へ、お房の手を通させた。
「まあ、こんなに熱いんですよ」
とお雪が言うので、三吉はコワゴワ子供に触ってみた。お房の身体は火のように熱かった。
「病院へ行って御医者様に診て頂くんだよ――シッカリしておいでよ」と三吉は娘を励ました。
「母さん……前髪をとって頂戴な」
熱があっても、お房はこんなことを願って、リボンで髪を束ねて貰った。
頼んで置いた車が来た。先ずお雪が乗った。娘は、父に抱かれながら門の外へ出て、母の手に渡された。下婢は乳呑児の種夫を連れて、これも車でその後に随った。
「延、叔父さんもこれから行って見て来るからネ、お前に留守居を頼むよ」
こう三吉は姪に言い置いて、電車で病院の方へ廻ることにした。慌しそうに彼は家を出て行った。
留守には、親類の人達、近く郊外に住む友人などが、かわるがわる見舞に来た。「延ちゃん、お淋しいでしょうねえ」