Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
いえ
家
島崎 藤村
Lisez 家 (いえ) de 島崎 藤村 (しまざきとうそん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 141 411 caractères · 285 écrans
「あんな年寄なら、私は焼きません」
と豊世も串談のように言って笑ったが、やがて立ちがけに、
「叔父さん、今の御話を……行って宅に仕ても可う御座んすか」
と聞いた。お雪も笑わずにはいられなかった。豊世は、いずれ名古屋へ着いたら、日あたりの好い貸間でも見つけて移る積りだと話して、いそいそと別れを告げて行った。
五月の末に、三吉は正太が名古屋の病院に入ったという報知を受取った。間もなく、彼は病院からの電報を手にした。
「ゼヒアイタイ、スグキテクレ」
としてあった。
それほど正太の病が急に重く成ったとは、三吉には思えなかった。手放しかねる仕事もあり、様子も分りかねたので、名古屋に居る森彦へ宛てて、病人のことを電報で問合せた。都合して来いという返事が来た。何を措いても、彼は名古屋の方へ行こうと思い立った。それをお雪にも話した。
正太を見舞いに行く前の晩、三吉は種々なことで多忙しい思をした。甥が病んでいることを、せめて向島の女にも知らせて遣りたいと思った。言伝でもあらばと思って、人を通して、電話で伝えさせた。小金も、その母親も、共に病床にあるということが、その時解った。