Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

いえ

家

島崎 藤村

Lisez 家 (いえ) de 島崎 藤村 (しまざきとうそん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 141 411 caractères · 285 écrans

Aozora Bunko

それはお房やお菊が未だピンピンしている時分に、二人して家の周囲をよく歌って歩いたものである。お雪は、死んだ娘の声を探すような眼付して、一緒に低い声で歌って見た。勝手口の方でも調子を合せる声が起った。

夕方に三吉はボンヤリ帰って来た。

「何だか俺は気でも狂いそうに成って来た。一寸磯辺まで行って来る」

こう家のものに話した。その晩、急に彼は旅行を思い立った。そして、そこそこに仕度を始めた。山にある友人の牧野からは休みに来い来いと言って寄すが、その時は唯一人で、世間を忘れるようなところへ行きたかった。翌朝早く、彼は磯辺の温泉宿を指して発って行った。

「あれ、叔父さんは最早帰って御出たそうな」

とお延は入口の庭に立って言った。

お雪が生家の方で老祖母の死去したという報知は、旅にある三吉を驚かした。二三日しか彼は磯辺に逗留しなかった。電報を受取ると直ぐ急いで家の方へ引返して来た。

「種ちゃん、父さんの御帰りだよ」とお雪も乳呑児を抱きながら、夫を迎えた。

「よく、こんなに早く帰られましたネ、皆な貴方のことを心配しましたよ」

「道理で、森彦さんからも見舞の電報を寄した。