Classiques japonais avec furigana
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いえ
家
島崎 藤村
Lisez 家 (いえ) de 島崎 藤村 (しまざきとうそん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 141 411 caractères · 285 écrans
どうも変だと思った――俺は又、お前の方を案じていた」
ホッと溜息を吐いて三吉は老祖母の話に移った。
この老祖母の死は、今更のように名倉の大きな家族のことを思わせた。別に竈を持った孫娘だけでも二人ある。まだ修業中の孫から、多勢の曾孫を加えたら、余程の人数に成る。お雪ばかりは、その中でも、遠く嫁いて来た方であるが、この葬式は是非とも見送りたかった。三吉は又、種夫に下婢を附けて一緒に遣るつもりで帰って来た。
「さあ、今度はお前が出掛ける番だ」と三吉が言った。「でも、俺の仕事が済んだ後で好かった……買う物があったら買ったら可かろう。何か土産も用意して行かんけりゃ成るまい」
「土産なんか要りません。一々持って行った日にゃ大変です」
お雪は妹だの、姪だのを数えてみた。
久し振で生家へ帰る妻の為にと思って、三吉は名倉の娘達の許へ何か荷物に成らない物を見立てようとした。旅費を用意したり、買物したりして、夫が町から戻って来る頃は、妻は旅仕度に忙しかった。
あわただしい中にも、種々なことがお雪の胸の中を往来した。長い年月の間、夫と艱難を共にした後で、彼女は自分の生家を見に行く人である。