Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
いえ
家
島崎 藤村
Lisez 家 (いえ) de 島崎 藤村 (しまざきとうそん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 141 411 caractères · 285 écrans
ふと、往来の方で仲間の吠える声が起った。それを聞いて、一匹の犬が馳出して行った。他の犬も後を追って、復た一緒に馳出して行った。互に鳴き合う声が夜更けた空に聞えた。
「真実に――寝て了うのは可惜いような晩ねえ」
と言って、考え沈んだ姪の側には、叔父が腰掛けて、犬の鳴声を聞いていた。叔父は犬のように震えた。
「まだ叔父さんは起きていらしッて?」とそのうちにお俊が尋ねた。
「アア叔父さんに関わずサッサと休んどくれ」
と言われて、お俊は従姉妹の方へ行った。三吉は独りで自分の身体の戦慄を見ていた。
翌朝になると、復た三吉は同じようなことを二人の姪の前で言った。「叔父さんも心を入替えます」とか、「俺もこんな人間では無かった積りだ」とか、言った。
「どうしたと言うんだ――一体、俺はどうしたと言うんだ」
と彼は自分で自分に言って見て、前の晩もお俊と一緒に歩いたことを悔いた。
容易に三吉が精神の動揺は静まらなかった。彼は井戸端へ出て、冷い水の中へ手足を突浸したり、乾いた髪を湿したりして来た。
「オイ、叔父さんの背中を打って見ておくれ」
こう言ったので、娘達は笑いながら叔父の背後へ廻った。