Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

いえ

家

島崎 藤村

Lisez 家 (いえ) de 島崎 藤村 (しまざきとうそん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 126 748 caractères · 254 écrans

Aozora Bunko

浴客は思い思いの趣向を凝らした。豊世が湯から上って来て見ると、姑は何処からか袴を借りて来て、裾の方を糸で括っているところであった。

「豊世や、今日は林の御隠居さんと一緒に面白い趣向をして見せるぞい。ちゃんともう御隠居さんには打合せをして置いたからネ」

こうお種が言うので、豊世は不思議そうに、

「母親さんはまた何を成さるんですか――」

「まあ、何でも好いから、お前の羽織を出して貸しとくれ」

豊世の羽織には裏に日の出に鶴をあらわしたのが有った。お種はそれを借りて、裏返しにして着て見せた。

「真実に、何を成さるんですか」と豊世が心配顔に言った。「母親さん、下手な事は止して下さいよ」

「お前のように、楽屋でそんなことを言うもんじゃないぞい――見よや、日の出に鶴だ。丁度御誂だ。これで袴を穿いて御覧、立派な万歳が出来るに」

豊世は笑って可いか、泣いて可いか、解らないような気がした。

「旅の恥は掻捨サ」とお種が言った。「気晴しに、私も子供に成って遊ぶわい……それはそうと、豊世は御隠居さんの許へ行って、御仕度はいかがですかッて見て来ておくれや」

姑の言付で、豊世は部屋を出た。