Classiques japonais avec furigana
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とみおかせんせい
富岡先生
国木田 独歩
Lisez 富岡先生 (とみおかせんせい) de 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 15 282 caractères · 31 écrans
村長は四十何歳という分別盛りの男で村には非常な信用があり財産もあり、校長は何時もこの人を相談相手にしているのである。
「貴公富岡先生が東京へ行った事を知っているか」と校長細川は坐に着くや着かぬに問いかけた。
「知っているとも、先刻倉蔵が先生の手紙を持って来たが、不在中家の事を托むと書いてあった」と村長は夜具から頭ばかり出して話している。大津の婚礼に招ねかれたが風邪をひいて出ることが出来ず、寝ていたのである。
「どういう理由で急に上京したのだろう?」
「そんな理由は手紙に書いてなかったが、大概想像が着くじゃアないか」と村長は微笑を帯びて細川の顔をじろじろ見ながら言った。彼は細川が梅子に人知れず思を焦がしていることを観破ていたのである。
「私には解せんなア」と校長は嘆息を吐いた。
「解せるじゃアないか、大津が黒田のお玉さんと結婚しただろう、富岡先生少し当が外れたのサ、其処で宜しい此処にもその積があるとお梅嬢を連れて東京へ行って江藤侯や井下伯を押廻わしてオイ井下、娘を頼む位なことだろうヨ」
「そうかしらん?」
「そうとも! それに先生は平常から高山々々と讃めちぎっていたから多分井下伯に言ってお梅嬢を高山に押付ける積りだろう、可いサ高山もお梅嬢なら兼て狙っていたのだから」