Classiques japonais avec furigana
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かんえいぶどうかがみ
寛永武道鑑
直木 三十五
Lisez 寛永武道鑑 (かんえいぶどうかがみ) de 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 12 633 caractères · 26 écrans
されなくてはならぬ。そうした場合、主君に対して、何うして、申訳が立つか?)
美濃国、戸田左門氏鉄の、槍術指南役として、二百石を頂いている半兵衛であった。
旗本と、池田との、大争いとなって、池田公が、急死し、又五郎が、江戸を追われたと、世間へ噂の立った時、家中の人々は
「半兵衛が、助太刀に出るだろうか」
「そりゃ、旗本に対しても、出ずばなるまい。他人の旗本でさえ、あれまでにしたものを、助太刀にも出ずして、むざむざ又五郎を討たれては、武士の一分が、立たぬではないか?」
と、云った。だが、氏鉄や、その外の、重臣は
「濫りに出るべき場合ではない」
と、云ったし、家老は、半兵衛を呼んで
「あの事件が、ただの仇討とか、上意討とかなら、助太刀に出ようと、出まいと、何んでも無いが、御老中まで、持て余されて、池田公を、毒殺したとか、せんとかの噂さえ立っている事件だ。幕府が、こうして、すっかり手を焼いているのに――無事に納めようとしているのに、濫りに、助太刀などに出て、事を大きくしては、上に対して、恐れがある。いかなる事が当家へふりかかってくるか判らぬ。よいか、ここの分別が大事故、家中の者が何と申そうと、助太刀などは致さぬよう、とくと、申付けておくぞ」